電気透析
 イオン交換膜を用いた電気透析は電解質水溶液の脱塩と濃縮が同時に行えるという特性から主に海水からの製塩(Fig.1)に利用されています。
現在ではこの特性を利用して食品工業や医薬品など幅広い分野で応用されています。 例えば、減塩しょうゆやジュースなどにも利用されています。




Fig.1 電気透析法


電気透析のファウリング問題
様々な分野への電気透析の応用で問題となっているのがファウリングです。
電気透析中に膜が処理水中に含まれる物質が吸着することで汚染され、抵抗の上昇、選択透過性の低下など膜の性能が低下してしまいます。(Fig.2)
この膜汚れのことをファウリングといいます。ファウリングが発生すると洗浄や膜の交換が必要となり、高いコストがかかるため、耐ファウリング性を有する膜の開発が求められています。
そのためにまずはファウリング機構を解明することが求められています。


Fig.2 ファウリングの要因



そこで本研究では、膜マトリクスとしてポリビニルアルコール(PVA)を用いて陰イオン交換膜を作製することで、
耐ファウリング性の高い膜の開発を目的としています。

('10,09,03)
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