燃料電池はエネルギー変換効率が高く、環境にやさしい省エネルギー発電装置です。
そのため近年、石油などの化石燃料に変わる代替エネルギーとして燃料電池が活発に研究されています。
その中でも直接メタノール形燃料電池(DMFC)は、メタノールを直接燃料として使用するため、小型軽量化が可能であり、
保守管理も容易であることから携帯機器や移動用電源として期待されています。
従来のDMFCに使用されている高分子電解質膜はほとんどがパーフルオロカーボン酸系の膜です。

しかし、
@高価である(→実用化した商品が高くなる)
A燃料であるメタノールを通してしまう(→エネルギー変換効率が悪くなる)
などの問題を有しています。

そのため、
@安価である
Aメタノールを透過させない
膜の開発が求められています。


本研究では、ポリビニルアルコール(PVA)を用い、
安価でメタノールを透過させない高分子電解質膜(PEM)を作製しています。

また、DMFC用の電極も作製しています。
そして、作製したPEM,電極を用いて燃料電池のセルを組み立てて、
どの程度の性能があるのかを測定しています。


Fig.1 DMFCのセル構造






Fig.2 固体高分子電解質